リスク管理

経済レポート

リスクコントロール型ファンドの評価方法を考える

従来型のバランス型ファンドは、中長期的なリスク・リターンの効率性を重視して設定した基準資産配分に沿った運用を原則とする。一方で、市場の混乱などに起因する過度なリスクテイクを回避するために、状況に応じて機動的に資産配分を変更するファンドがある(以下、リスクコントロール型ファンド)。バランス型ファンドの場合、運用評価や採用ファンドの選択において、長年積み上げられてきた知見・手法が活用できる。他方、リスクコントロール型ファンドの歴史は浅く、リスクの捉え方や資産配分の決定方...

経済レポート

株価リスクの低下は先行不透明感の払拭と同義か?

■要旨 ここ10年間、株価変動リスクが徐々に低下してきたようだ。リーマン・ショックを含む2006年~2010年の5年間と、コロナ・ショックを含む2016年~2020年の5年間とを比較するとTOPIXの日次変化率の標準偏差が3割近く低下している。 株価変動リスクの本質は発行体企業が営む事業の先行きの不確実性および不透明感といった事業リスクであるが、負債比率等の資本構成による影響(財務リスク)も多分に受ける。ご存じの通り、リーマン・ショック後、借入金を返済し...

株価急落とボラティリティ上昇

今年3月のコロナ・ショックやリーマン・ショックのように株価が急落すると、株価指数のボラティリティ(以下、ボラティリティ)が上昇する傾向がある(図表1)。この現象を説明する考え方が2つあり、1つ目の考え方は株価の急落による資本構成の変化に着目するものである。株価の下落は財務レバレッジの上昇を招き、投資家が考える企業の事業価値自体のボラティリティ(以下、ビジネスリスク)が変わらなくても、時価ベースの財務レバレッジが上昇すると、株主が負うリスクが増加する。結果としてボラテ...