公的年金

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年金改革ウォッチ 2021年9月号~ポイント解説:繰下げ受給と死亡の難しい関係

■要旨 1 ―― 先月までの動き 社会保障教育モデル授業等に関する検討会は、年金制度を含むモデル授業の内容や授業後のアンケートについて案を確定し、実際の高校で検証を行って改善を図ることとした。 2 ―― ポイント解説:繰下げ受給と死亡の難しい関係 2022年4月の改正法施行に向けて、政省令に関するパブリックコメントの結果と決定した政省令が8月6日に公表された。本稿では、パブリックコメントで取り上げられた繰下げ受給と死亡の関係について確認する。...

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2022年から実施される年金制度改正

2020年5月29日に、年金制度改正法案が国会で可決・成立した。この改正には公的年金と私的年金の双方の見直しが含まれており、互いに関係している部分もある。改正法の施行は公布日である同年6月5日から段階的に始まったが、本格的な施行は2022年から始まる。 同年4月からは、高齢期就労の拡大に合わせた改正が公的年金と私的年金の双方で実施される。公的年金では、受給開始時期の上限引上げ(70→75歳)、65歳以上の在職定時改定の導入、60代前半の在職老齢年金の...

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年金改革ウォッチ 2021年8月号~ポイント解説:2022年4月開始の年金簡易試算Web

■要旨 1 ―― 先月までの動き 年金広報検討会は、「見える化」に向けた取り組みとして年金簡易試算Webについて議論した。資金運用部会は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2020年度業務実績評価について議論した。 2 ―― ポイント解説:2022年4月開始の年金簡易試算Web 先月の年金広報検討会では、年金見込額を簡単に試算できるWebアプリ「年金簡易試算Web」が議題となった。本稿では、検討の経緯や現状を確認した上で、今後への期...

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年金改革ウォッチ 2021年7月号~ポイント解説:若年世代(児童・学生)向け年金教育

■要旨 1 ―― 先月までの動き 年金広報検討会は、若年世代(児童・学生)向けの年金教育や、財政検証をマンガで説明するWebページのリニューアルなどを議論した。年金事業管理部会は、日本年金機構の2018年度の業務実績について報告を受けて意見を交換し、一部が修正された報告書を了承した。年金数理部会は、作業班で検討してきた2019年度の公的年金財政状況報告を大筋で了承し、一部を修正した報告書を公表した。 2 ―― ポイント解説:若年世代(児童・学生)向...

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年金改革ウォッチ 2021年6月号~ポイント解説:将来見通しの発射台(積立金の初期値)

■要旨 1 ―― 先月までの動き 年金数理部会では、国家公務員共済組合、地方公務員共済組合、私立学校教職員共済制度の令和元年度の財政状況が報告された。同部会は、報告書の公表に向けて作業班で分析を進める予定である。 2 ―― ポイント解説:将来見通しの発射台(積立金の初期値) 3~4月の年金数理部会では、公的年金の2019年度の財政状況を分析するため、公的年金の各実施機関から報告を受けた。本稿では、同部会が昨年12月に公表した将来見通しに関する...

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年金改革ウォッチ 2021年4月号~ポイント解説:年金広報の新たな取り組み

■要旨 1 ―― 先月までの動き 年金広報検討会は、2020年度の取組である小学生向けの漫画と若年者向け年金教育動画の制作状況、2021年度の年金関連各団体の取組計画について報告を受け、議論した。年金数理部会では、2019年度の公的年金の財政状況のうち、厚生年金保険・国民年金・基礎年金についてヒアリングを実施した。 2 ―― ポイント解説:年金広報の新たな取り組み 3月11日の年金広報検討会では、2020年度の取組状況と2021年度の年金関連...

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年金改革ウォッチ 2021年3月号~ポイント解説:2021年度の年金額と新型コロナの影響

■要旨 1 ―― 先月までの動き 年金事業管理部会は日本年金機構の令和3年度計画案を議論し、前回の指摘事項を修正した計画案を大筋で了承した。 2 ―― ポイント解説:2021年度の年金額と新型コロナの影響 1月22日に、2021(令和3)年度の年金額改定の内容が公表された。本稿では、年金額改定の仕組みを近年の制度変更を含めて概観し、今後想定される新型コロナ禍の影響を考察する。  1|年金額改定の仕組み:本来の改定(実質価値の維持)とマク...

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年金改革ウォッチ 2021年2月号~ポイント解説:厚生年金の適用徹底

■要旨 1 ―― 先月までの動き 年金事業管理部会は、日本年金機構の令和3年度計画案を議論した。原案は、安定・安心した社会生活への貢献を軸とし、オンラインを活用したビジネスモデルの整備も引き続き進めていく計画となっている。年金広報検討会は、前回開催時に提案された小学生向けの漫画や若年者向け年金教育動画など、今年度中の施策について検討を進めた。 2 ―― ポイント解説:厚生年金の適用徹底 年金事業管理部会では、昨年12月には2020年度の取組状...

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2021年度の年金額は、現役賃金と同様に0.1%の減額 (後編)-新型コロナ禍の影響は2022年度から3年分割で出現

■要旨 2021年1月22日、2021年度の公的年金額は前年度比-0.1%の減額、と公表された。野党から「年金カット法案」と呼ばれた2016年の法改正が今回から反映され、現役世代の賃金の伸び(-0.1%)が物価の伸び(±0.0%)を下回った結果、賃金の伸びで改定されることとなった。ただし、年金額改定の計算基礎となる賃金の伸びには2~4年度前の実質賃金上昇率が使われるため、新型コロナ禍に伴う賃金下落の影響は2022年度の改定から3年間に分割して反映...

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2021年度の年金額は、現役賃金と同様に0.1%の減額 (前編)-2021年度から変わる年金額改定ルールの経緯や意義

■要旨 2021年1月22日1、2021年度の公的年金額は前年度比-0.1%の減額、と公表された。野党から「年金カット法案」と呼ばれた2016年の法改正が今回から反映され、現役世代の賃金の伸び(-0.1%)が物価の伸び(±0.0%)を下回った結果、賃金の伸びで改定されることとなった。ただし、年金額改定の計算基礎となる賃金の伸びには2~4年度前の実質賃金上昇率が使われるため、新型コロナ禍に伴う賃金下落の影響は2022年度の改定から3年間に分割して反...