高齢者世帯の家計・資産

経済レポート

老後準備への拠出額が、必要と考える額に達している人の傾向

■要旨 老後のための貯蓄や投資に1年間で拠出する必要があると考える金額を、実際に拠出できている人にはどのような傾向があるのか。本稿では、ニッセイ基礎研究所が実施した独自の調査を用いて確認した結果を紹介する。結果を先取りしてお伝えすれば、年収が高い人、同居の子がいない有配偶者、そして、現在バイアスが弱い人の間で、老後のための貯蓄や投資に必要と考える年間拠出額に、実際の拠出額が達している人の割合が大きい傾向が見られた。 ■目次 1――はじめに 2――...

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確定拠出年金の一時金をいつ受け取るか-課税ルール変更を受けて

2021年8月3日、「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備及び経過措置に関する政令」が閣議決定された。これにより、確定拠出年金を一時金で受け取る場合の課税ルールの変更(2022年4月~)が確定した。年度始に公開した拙稿*1において、2022年4月からの年金受給開始年齢の選択肢拡大に伴い、確定拠出年金を年金で受け取るか、一時金で受け取るかの検討に加え、一時金で受け取る場合いつ受け取るかの検討も重要となることを紹介したが、...

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老後資金の取り崩し

■目次 1――生存中の資産枯渇回避を第一優先に、老後の資金運用と出口戦略を考える 2――リスクに対する対処法の提案   1|価格変動リスクの対処法(出口戦略)   2|収益率低下リスクの対処法 3――提案手法の効果検証   1|事前準備型の効果検証   2|柔軟性確保型の効果検証 4――総括 ※ 本稿は2020年4月~6月に発行した「基礎研レポート」を加筆・修正したものである。人生100年時代、老後の生活のために必要かつ十分な資産を準備...

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確定拠出年金をいつ受け取るか-一人時間差攻撃も選択肢に

来年4月から、年金の受給開始年齢の選択肢が広がる。現在は60歳から70歳までの間だが、60歳から75歳までの間から年金の受給開始年齢を選択できるようになる。この選択肢の拡大にはどのようなメリットがあるのだろうか。 代表的なメリットは、公的年金の受給開始年齢の繰り下げによる年金受給額の増額である。公的年金は受給開始年齢を繰り下げると、1月あたり0.7%増額される。これまでだと最大42%(0.7%×12月×5年)の増額だが、選択肢の拡大によ...

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老後資金の取り崩し再考-生存中の資産枯渇回避を優先する

■要旨 リスク・リターンの効率性を考慮すると、資産形成においては分散投資が有効である。ここで言うリスクは年など単位期間当たりの収益率のばらつきであり、リターンは期間収益率の平均と考えてよい。近年、資産寿命を延ばすために退職後も資産運用を継続する傾向があるが、資産形成段階だけでなく資産取り崩し段階においても分散投資が有効だろうか?当レポートでは、限られた資産を計画的に取り崩しつつ、生存中の資産枯渇の回避を目指す人を想定し、生存中に資産が枯渇する可能性をリスクと定...